
前半は陳昌鉉さんのトークライブ。80歳とは思えない非常にテンションの高いトークを最前列で聴くことが出来ました。彼は韓国に生まれ14歳で来日後独学でヴァイオリン製作者を志し、1976年に「国際バイオリン・ビオラ・チェロ製作者コンクール」において6部門中5部門で金メダルを獲得、世界でわずか5人の「無監査製作者」に認定されたというスゴい方なのです。「東洋のストラディバリ」ともいわれるその名器はこれから200年~300年、世界中でクラシック界の最前線に君臨することでしょう。
後半は、先日のロン・ティボー国際コンクールで見事ファイナリスト4名に入り、5位入賞(2位なし)を獲得された掛川市出身のヴァイオリニスト、長尾春花さんによる演奏。彼女にはあらかじめ陳昌鉉さん製作のヴァイオリンが渡されていたのですが、陳昌鉉さんはなんと今日のために新たな新作を持ち込んで臨んでいたのです。「こっちの方が良いのでは?」「確かに・・・」という直前のやりとりがあったとか。なんでも一流のヴァイオリン製作者は1挺のヴァイオリンを1週間で完成させるのだそうです。楽器製作者と演奏者がリアルタイムで共演をしている現場にリアルタイムで聴衆として参加できることにも感激です。
長尾春花さんは今後も県内オーケストラとの共演が目白押しです。静フィルでも来年6月にメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲で共演予定。彼女はまだ大学一年生でもあり、これからがますます楽しみです。
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